【名護】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は29日、名護市安和からの土砂の搬出作業を実施した。23日の作業再開から1週間が経過したが、市民らによると、出入り口付近で警備員らがバリケードを使って行う抗議活動への制限が厳しくなっているという。辺野古新基地建設に反対する市民らは「抗議する権利を妨害している」と訴えた。
市民らによると23日の作業再開後、土砂を積んだダンプカーが途切れるタイミングでバリケードが開き、市民らは牛歩で抗議した。だが、29日は、ダンプカーが途切れることなく桟橋へと進入したため、バリケードが開かず、牛歩での抗議ができなかった。
一部の市民がバリケードをかいくぐってダンプカーの前に出て抗議しようとしたが、県警の機動隊員らが安全のため制止し、一時騒然となった。
平日の午前7時ごろから抗議に参加しているという女性によると、ダンプカーが途切れることなく桟橋に入るのは珍しいという。女性は警備が厳しくなったことについて「『向こうに渡ります』と何回も言わないと渡らせてくれない。ダンプカーを入れることしか考えていない」と怒りをあらわにした。
(玉寄光太)
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