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【動画あり】沖縄防衛局、安和から土砂搬出を再開 辺野古新基地建設 事故原因究明なく強行


【動画あり】沖縄防衛局、安和から土砂搬出を再開 辺野古新基地建設 事故原因究明なく強行 桟橋に土砂を運ぶトラックを阻止しようと抗議する市民ら=22日午前7時31分、名護市安和(喜瀨守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄防衛局は22日、名護市辺野古の新基地建設に抗議していた市民と警備員がダンプカーと衝突した死傷事故の発生を受けて中断していた名護市の安和桟橋の使用を55日ぶりに再開した。6月に起きた事故の原因究明も進まない中、新基地建設に抗議する市民の活動を排除する形で強行した。

 この日は警備員がネットを広げて「人のバリケード」をつくり、最終的に県警機動隊が牛歩をしていた市民を排除。6回に分け計255台のダンプを入れた。通常の半分未満の台数だが、長いときは40分以上も通行を止めた。市民らは「基地反対の知事を選び、議員を選んで国会でお願いしても政府は聞いてくれない。現場でお願いするしかない」と訴えた。

 玉城デニー知事は記者団に「一方的な通知で土砂搬出を再開するのはあり得ない」と述べた。関係者によると防衛局の職員が県庁を訪れ、映像などで事故時の状況を説明した。

 ネットを使った対応について、防衛局は「妨害するために意図的に進路上に出るという行為が繰り返し行われていることが事故の背景にある。行為が行われないようにすることや危険を防止することが重要だ」と説明した。  

(南彰、知念征尚)