沖縄防衛局は22日午前、名護市辺野古の新基地建設に抗議していた市民と警備員がダンプカーと衝突した死傷事故の発生を受けて中断していた名護市の安和桟橋の使用を再開した。
午前7時に出入り口付近にネットを持った警備員が出入り口に計約60人が配置された。警備員らはネットを広げて「人のバリケード」をつくり、車両乗入口に入れないようにした。約40人の市民が「土砂搬出は許さない」と牛歩で抗議していたが、7時45分ごろに県警の機動隊が市民を排除し、7時51分に土砂を積んだダンプカーが入り始めた。
8時31分に第一弾のダンプが入り終わり、40分ぶりに車両乗入口が解除、牛歩が再開された。抗議する市民は牛歩をしながら「私たちは基地反対の知事を選び、議員を選んで国会でお願いしても政府は聞いてくれない。残されたことは現場でお願いするしかないんです」と訴えた。
安和桟橋前の国道では、6月28日に死傷事故が発生し、現在も県警による捜査が続いている。政府は事故直後から搬出作業を中断。県は防衛局に対し、事故原因が究明され再発防止策が採られるまでは作業を再開しないよう求めていた。事故を受け、防衛局は安和桟橋からの土砂搬出作業を54日間停止していた。
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