沖縄防衛局は21日、名護市辺野古の新基地建設に抗議していた市民と警備員がダンプカーと衝突した死傷事故の発生を受けて中断していた名護市の安和桟橋からの土砂搬出作業について、「安全対策を講じた上で22日から再開する」と県へ通知した。関係者によると防衛局は、警備員らによる「人のバリケード」をつくり、抗議活動をする市民らが牛歩できないようにする方針という。県警に対して機動隊の配置も要請したという。
安和桟橋前の国道では、6月28日に死傷事故が発生し、現在も県警による捜査が続いている。政府は事故直後から搬出作業を中断。県は防衛局に対し、事故原因が究明され再発防止策が採られるまでは作業を再開しないよう求めている。
玉城デニー知事は、事故原因が究明されておらず、安全対策についても防衛局に協議を求めているが実施されていない状況での作業再開通知に「誠に遺憾だ」と問題視した。
防衛局は取材に「具体的な再開時期など、現時点で回答することは差し控える」とした。
(與那原采恵、南彰、池田哲平)