2002年に米兵から性暴力被害に遭ったオーストラリア出身のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんが30日、参議院議員会館で少女誘拐暴行事件の公判を踏まえ、今後の手続きの見直しなどを国へ要望した。被害者への配慮策として、被告人らのいる法廷とは別室のビデオリンク方式での尋問の見直し、強化を求めた。
フィッシャーさんは「被害者の感情面での負担を最小限にするため」と話し、加えて被害者の支援者らの立ち合いを確保するなどの見直しも求めた。
また被害者に対し侮辱的、無礼な尋問を即座に中止するように要求できる厳格なガイドラインも設けるよう要請した。フィッシャーさんは「事件被害の感覚の質問は不適切。尊厳を守るために中止されるべき」と自らの経験も振り返り求めた。
要請には法務省や警察庁の担当者が出席した。担当者からは被害者に対し講じられている経済的、心身的な各種支援策の説明があったほか、尋問のあり方でも「刑事訴訟規則で威嚇的、または侮辱的な尋問はしてはならないとなっている」と規定上の説明があった。