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「秘密の花園先生」山田柚子さん 母校で「学ぶことの大切さ」語る 沖縄出身、マーガレットに連載中 


「秘密の花園先生」山田柚子さん 母校で「学ぶことの大切さ」語る 沖縄出身、マーガレットに連載中  伊波小の児童から質問攻めに合う漫画家の山田柚子さん=6日、うるま市石川の伊波小学校
この記事を書いた人 Avatar photo 玉城 文

 【うるま】県出身の漫画家・山田柚子(ゆずっこ)さんが、集英社発刊の雑誌「マーガレット」でことし3月から「秘密の花園先生」を連載中だ。6月5日発売号(13号)の表紙の挿絵と巻頭を飾り、9月25日には初の紙での単行本コミックスが発売される。山田さんは6日、母校のうるま市立伊波小学校を訪れ、6年生を対象に講話を行った。漫画家になるまでの経緯を紹介しつつ、現在もプロとして成長の最中だと話し、児童に「勉強する大切さを知ってほしい」と呼びかけた。

 山田さんは小学生の頃から絵を描くことが好きで、友達の勧めから漫画家になることを意識した。高校卒業後は大学には進学せず、東京で漫画家になる資金をためるため、アルバイトに精を出した。その間、漫画制作に費やす時間がなかったことが、山田さんにとって「学ぶ大切さを知るきっかけ」となった。

山田さん初となる紙の単行本「秘密の花園先生」1巻(集英社提供)

 その後、専門学校ヒューマンアカデミー那覇校のマンガカレッジマンガ学科に入学し、在学中に漫画家デビューした。「周りからではなく、自分から『学びたい』という気持ちになることが大切」と児童に語りかけた。

 初めてプロの漫画家を目にし、児童は興味津々。「好きな漫画は」「好きなドラマは」などと山田さんを質問攻めにした。絵を描くのが好きな内間日夏乃さん(12)は「キャラクターやデザインを考えていく話がすごいと思った」と目を輝かせて話した。

 デビュー以降も、漫画のコマ割りや構成を組み立てるネームの段階で、何度もやり直しをする毎日だという。山田さんは「デビューがゴールではない。読者が楽しんでもらい、映画やドラマ化が決まったりと活動の幅を広げられるようになれたら」と前を見据えた。 

(玉城文)