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戦後80年の平和学習「横の連携を」 事業者が意見交換会、平和ガイド不足など課題共有 沖縄 


戦後80年の平和学習「横の連携を」 事業者が意見交換会、平和ガイド不足など課題共有 沖縄  意見交換会で、課題などを話し合う出席者=13日、那覇市の沖縄産業支援センター
この記事を書いた人 Avatar photo 前森 智香子

 来年で戦後80年を迎えるのを前に、平和学習を担う事業者の連携を図ろうと、県は13日、事業者の意見交換会を那覇市の沖縄産業支援センターで開いた。県修学旅行推進協議会の平和学習分科会の一環で、分科会に所属していない団体も参加して意見交換をするのは初めて。約20人が出席し、県内の団体のつながりを構築する大切さや、平和ガイドの担い手不足などの課題を共有した。

 分科会委員の沖縄平和ネットワークや、ひめゆり平和祈念資料館などに加え、委員ではない県平和祈念資料館などの学芸員らが出席。3グループに分かれ、活動内容や抱える課題、戦後80年に向けての取り組みなどを話し合った。「ガイドが高齢化し、担い手が不足している」、「地元の子どもたちに沖縄戦を伝える取り組みが必要だ」などと意見を交わした。

 事業者間の連携が希薄で、修学旅行での学習内容が重複したり、分断されたりする問題も指摘された。「学びがぶつ切りになるのはもったいない。修学旅行の行程表をもらった際に、事業者間で話し合えないか」との意見も出た。

 分科会の委員長を務める宜野座村観光協会の仲間赴人事務局長は、事業者がそれぞれのフィールドで活動しており、顔を合わせる機会がなかったとし「いろいろな事業者の声や課題が見え、充実した話ができた。横の連携を結んでいけたらいい」と話した。

 (前森智香子)