名護市の安和桟橋前で6月に起きた死傷事故で重傷を負った女性(72)は、「未来の沖縄のために」と言って、辺野古新基地建設を阻止するため、安和や辺野古で抗議活動を続けてきた。
女性が手術前に残した「骨は折れても心は折れない」という不屈の言葉は、高里鈴代さん(オール沖縄会議共同代表)が6年前に抗議活動中に骨折をした時に語った言葉を思い出したものだった。
6月の事故後、インターネット上には抗議活動を中傷する投稿が相次ぎ、沖縄防衛局も「妨害行為」と言って抗議活動を封じ込めようとしてきた。しかし、女性に贈った寄せ書きに、市民は新たな決意を書き込んでいる。
「生きている限り、新基地反対という決意が新たに沸いてきた」
「辺野古への思いは、郷土沖縄を再び戦争の場にしてはらないという強い気持ち」
「私たちは未来を担う子どもたちに恥じない行動を続けましょう」
女性は手縫いのブローチや手作りのパンを配り、「パンタクロース」の愛称で親しまれてきた。市民の1人は寄せ書きで「(事故の)一切の責任は工事を強行する防衛局」の後にこうつづった。「アンパン待ち遠しいけど、完治するまで焦らずに待っています。共に頑張りましょう」
(南彰)