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講師推薦の見返りで寄付金受領疑惑、琉大教授が辞職 寄付巡るトラブルも 沖縄 


講師推薦の見返りで寄付金受領疑惑、琉大教授が辞職 寄付巡るトラブルも 沖縄  琉球大学(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国立琉球大学の50代の男性教授が非常勤講師の学内推薦に伴い、研究支援名目で数百万円の寄付を外部から受けた疑いがある件で、教授が大学を辞職していたことが7日、同大への取材で分かった。

 学内推薦を巡り、食品関連会社(東京)を通じて約340万円を寄付したとする一般社団法人(同)の女性代表が、会社側とトラブルになっていたことも関係者への取材で新たに分かった。

 琉大の担当者は7日、琉球新報の取材に、元教授の氏名などは伏せた上で「問題の渦中にある教授が退職したことは間違いない」とした。関係者によると、元教授は大学側に辞職を申し出て、9月末までに認められたという。

 ある団体関係者は、9月初旬に非常勤講師就任の打診を受けたが、同月下旬になって「一身上の都合で大学を辞めることになり、顧問を務めている団体も全て退くことになった」と連絡を受けたという。

 一方、関係者によると、食品関連会社を通じて元教授による学内推薦を打診された一般社団法人の女性代表は、大学への寄付名目で会社側に約340万円を渡したが、このうち大学側に寄付されたのは50万円程度で、非常勤講師の就任も見送られていたという。女性代表は7日までの電話取材に一連の経緯を認めた。

 元教授の代理人弁護士によると、元教授は、女性代表からの寄付も含め、大学の調査対象となっている寄付の私的流用を否定しているという。

 元教授は7日までに、弁護士を通じて「県警での捜査や大学内での調査には誠実に協力していく。県警には公正な捜査、琉大には公正な調査を行ってもらいたい」とコメントした。