二審判決で逆転無罪となった男性は8日、「主張が認められた喜びもあるが、今は安堵(あんど)のほうが大きい」と心境を明かした。
取り調べや一審判決では、男性が女性の身体に触れる場面が映った防犯カメラの映像が犯罪を立証する「事実」とされた。男性は「動画そのものを示すことなく、執拗(しつよう)に自供を求められた。何を言っても聞いてもらえずショックだった」と振り返り、代理人の大城弁護士は「犯罪を立証する際の材料の一つに過ぎない映像を重視し過ぎた」と指摘する。
一方で、勤務先の会社側は、男性の無罪主張を受け入れ、雇用は維持されたという。男性は「周囲の支えもあってここまで来られた」と感謝をにじませた。