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【4区】「私への信頼、忘れず」 西銘恒三郎さん、「裏金」逆風はねのけ安堵<衆院選2024沖縄>


【4区】「私への信頼、忘れず」 西銘恒三郎さん、「裏金」逆風はねのけ安堵<衆院選2024沖縄> 支持者と握手し、当選を喜ぶ西銘恒三郎さん(左)=27日午後11時33分ごろ、南風原町兼城の選挙事務所
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 27日に投開票された第50回衆院選挙は、米軍基地問題や沖縄振興、物価高騰対策などを巡って激しい論戦が繰り広げられた。県内4選挙区のうち、辺野古の新基地建設に反対する「オール沖縄」候補が県都・那覇市の1区、普天間飛行場を抱える2区で勝利した。一方、軍備強化が進む先島を抱える4区では自民候補が勝利した。3区は28日午前0時50分ごろに自民候補が当選を決めた。「平和を望む県民の心を訴える」「県民所得向上を進めたい」。当選した各候補は激戦を勝ち抜いた喜びをかみしめながら誓った。 (’24衆院選取材班)

「苦しい戦いだった」

 7期目の当選を果たした沖縄4区の西銘恒三郎さん(70)=自民。当選確実の一報を受けると安堵(あんど)のため息を漏らした。両隣の支援者と握手を交わし、立ち上がって集まった支援者に向かい合うと、何度も頭を下げて「ありがとう」と繰り返した。

 「予想以上の苦しい戦いになった」。自民党の裏金問題で逆風を受け、自身に問題はなかったが支持者に厳しい言葉をぶつけられることが多々あった。不信感をぶつけられるたびに「今回は駄目かもしれない」と焦燥感を募らせた。

 「超短期決戦」で、ボランティアが十分に集まらず、公約を示したチラシの配布も思うようにできなかった。「選挙モード」を醸成できず、「集会に活気がない」と支援者に指摘された。

 それでも岸田文雄前首相を屋外集会に招くなど、沖縄担当相を務め内閣の一員として実績を積んできたことをアピールし、票の拡大につなげた。「政治不信の中でも私を信頼して票を入れてくれた。そのことを絶対に忘れない」と語り、気を引き締めた。