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【3区】「子の夢かなう沖縄に」島尻安伊子さん、激戦制し笑顔<衆院選2024沖縄>


【3区】「子の夢かなう沖縄に」島尻安伊子さん、激戦制し笑顔<衆院選2024沖縄> 支持者から祝福の花束を受け取る島尻安伊子さん(左)=28日午前1時3分、沖縄市泡瀬の選挙事務所(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 27日に投開票された第50回衆院選挙は、米軍基地問題や沖縄振興、物価高騰対策などを巡って激しい論戦が繰り広げられた。県内4選挙区のうち、辺野古の新基地建設に反対する「オール沖縄」候補が県都・那覇市の1区、普天間飛行場を抱える2区で勝利した。一方、軍備強化が進む先島を抱える4区では自民候補が勝利した。3区は28日午前0時50分ごろに自民候補が当選を決めた。「平和を望む県民の心を訴える」「県民所得向上を進めたい」。当選した各候補は激戦を勝ち抜いた喜びをかみしめながら誓った。 (’24衆院選取材班)

「一騎打ち」で勝ち越し

 28日午前0時50分ごろ、沖縄3区で当選確実の知らせを受けた島尻安伊子さん(59)=自民=の選挙事務所に歓声と拍手が鳴り響いた。過去2回の選挙で屋良朝博さん(62)と議席を争い、結果は1勝1敗だったが、今選挙で勝ち越した。

 今選挙は経済政策を強く訴え、沖縄自動車道と海中道路(うるま市)をつなぐ「中部東道路」の事業化などの振興策を打ち出した。沖縄担当相時の実績もアピール。特に予算計上に奔走した「子どもの貧困対策事業」の拡充を強調したほか、若年妊産婦の支援などを強調した。

 一方で、街頭活動では自民の裏金問題の影響か「運動量に対して、反応がない」(島尻陣営関係者)と厳しさを感じていた。企業・団体からの推薦やセット戦術を展開する公明との連携を徹底し、組織票固めに奔走。逆風をはねのけ、2期目の当選をたぐり寄せた。

 当選確実の知らせを受けた島尻さんは「子どもの貧困対策もバージョンアップしなければいけない点も見えてきた。そこに光を当てていくことを4年間でがんばりたい」と抱負を語った。最大の政治テーマとする「子どもの夢がかなう沖縄」を実現するべく、走り抜くことを誓った。