不足する保育士を島外から呼び込もうと、離島の市町村が主催し、保育所見学と就職説明会をセットにし、宿泊もしてもらうツアーの実施が広がっている。
石垣市と宮古島市に加え、2023年から久米島町、今年から伊江村も始めた。先行の3市町は那覇からの往復航空料金と宿泊費を負担し、伊江村も那覇からの送迎と宿泊を用意している。離島の保育士確保は難しくなっており、自治体が対策を強化している。
保育士の資格取得には島を出なければならず、そのまま島外で働く人が多いという。資格を持ちながら保育士をしていない「潜在保育士」は昨年10月現在、県内で1万3千人に上るが、都市部に集中している。離島地域では島外や県外からの応募に頼らざるを得ない。
ツアー参加者から、昨年は石垣に5人(県外1人)、宮古島に2人、久米島に4人(同1人)が就職した。県保育士・保育所総合支援センターは「園庭は広く、自然豊かな環境の中で保育ができる」とアピールする。
ツアーの参加資格は、保育士資格取得者や取得見込みの人。学生は県の保育士修学資金貸付の受給者を優先するという。今年、久米島は既に実施したが、石垣(12月6~7日)、宮古島(11月28~30日)、伊江(11月15~16日)はそれぞれ若干名を募集している。
また、保育士合同就職説明会が11月9日、与那原町の沖縄女子短期大学であり、ほかの離島からも参加がある。ツアーや説明会の詳細は県保育士・保育所総合支援センターへ。電話098(857)4001。
(宮沢之祐)