高山朝光さん(89)は2020年に発刊した「ハワイと沖縄の架け橋―織りなす人々の熱い思い」を英語に翻訳し、10月30日の「世界のウチナーンチュの日」に英語版を出版した。
300部をハワイ沖縄連合会や現地の大学などに寄贈し、残りを県内の高校や大学、市町村の図書館などに贈るほか、書店でも販売する。
高山さんは1962年にハワイ大学大学院に留学し、沖縄からハワイに渡った県系人らに聞き取りを重ねた。「ハワイと沖縄の架け橋」には、沖縄戦で米軍に従軍し、ガマに隠れる住民たちに危害を加えないから出てくるよう呼びかけた2世や、戦争直後、焦土となった沖縄にハワイから豚を送った人たちの話も収録している。沖縄を世界の平和創造拠点にしたいという思いもつづられている。
高山さんと一緒に活動をしてきた照屋文雄さん(92)が英語に翻訳した。高山さんは「来年は沖縄からハワイに移民が渡って125年。ハワイと沖縄が互いに助け合ってきたヒューマニズムを世界に広げたい。ハワイの若い人など多くの人に読んでほしい」と呼びかけた。
(中村万里子)