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琉球大学への薬学部設置、武見厚労相が意欲 琉球新報取材に「ぜひ実現させたい」


琉球大学への薬学部設置、武見厚労相が意欲 琉球新報取材に「ぜひ実現させたい」 武見敬三厚生労働相
この記事を書いた人 Avatar photo 安里 洋輔

 琉球大学への薬学部設置について、薬剤師制度を所管する武見敬三厚生労働相が8日、本紙の取材に「ぜひ実現させたい。省内でも議論していきたい」と述べ、設置に向けて働きかけを強める意向を示した。

 武見氏は5日、宜野湾市内のホテルで開かれた宮崎政久厚労副大臣の政治資金パーティーでも同様の発言をしており、関係者からは機運醸成に期待する声が上がっている。

 国会内で取材に応じた武見氏は「あくまで私見だ」としながらも「琉大の薬学部設置は、沖縄県民にとっても有益だと考えている。ぜひ実現させたい」と意欲を示した。父で日本医師会会長を務めた武見太郎氏(故人)が、1966年に設置された「琉大医学部設置懇談会」の会長を務めるなど、琉大医学部の創設に関わった経緯にも触れ「父は薬学部まではつくれなかった。沖縄の医療向上に向けた取り組みを引き継ぎたい気持ちがある。省内で議論していきたい」とした。

 大学設置・認可を所管する文部科学省との連携にも意欲を見せた一方で「設置実現には地元からの声が重要だ」とし、県内での調整を前提とする考えも示した。

 武見氏は5日の宮崎氏の政治資金パーティーで登壇した際も琉大薬学部創設への意欲を示した。出席者らからは「いい後押しになる」などと期待する声が寄せられた。

 琉大への薬学部設置を巡っては、県薬剤師会と県医師会、県歯科医師会、県看護協会の4団体が10月24日、同大の木暮一啓副学長らに初めて要請。木暮副学長が、薬学部設置に関するワーキンググループを10月から稼働させることを明かしていた。

(安里洋輔)