有料

林芳正官房長官に聞く 沖縄の基地負担軽減、インフラの「特定利用」は?<2024新春インタビュー>


林芳正官房長官に聞く 沖縄の基地負担軽減、インフラの「特定利用」は?<2024新春インタビュー> 林芳正官房長官
この記事を書いた人 Avatar photo 安里 洋輔

 ―沖縄基地負担軽減担当相として取り組みは。

 「日米両政府でまとめた沖縄統合計画に基づく嘉手納以南の土地の返還を着実に進める。世界で最も危険とされる普天間飛行場の一日も早い全面返還の実現に取り組む」

 ―防衛力強化のためのインフラ整備について。

 「『特定利用空港・港湾』候補の空港・港湾については調整中。あくまで『民生利用』を主とし、新たに基地や駐屯地を配置するものではない。利用頻度も年数回程度を想定する。円滑な利用を担保しつつ、実態としてはこれまでと大きく変わるものではない」

 ―辺野古新基地建設の工事が本格化する。

 「問題の原点は、『世界で最も危険』と言われる普天間飛行場の危険性の除去。『辺野古移設が唯一の解決策』という方針に基づき、着実に工事を進める。変更後の計画では、工事完了までに9年3カ月程度を見込む」

 ―海兵隊のグアム移転時期は。

 「具体的な日程は現時点では決まっていないが、可能な限り早期に移転が完了するよう引き続き米側と協力する」

 ―自衛隊基地を含めた基地負担軽減の在り方。

 「南西地域の防衛体制強化は喫緊の課題。南西地域への部隊配備は、大規模災害、国民保護の対応迅速化にもつながる」

 ―「政治とカネ」の問題について。

 「国民から疑念を持たれる事態を招いていることは極めて遺憾だ。政治資金に関するルールは政党、政治団体の政治活動の自由と密接に関連している。今後、原因・課題といったものが明らかになってくる。これを踏まえた議論が出てくる」

 (安里洋輔)