林芳正官房長官との15分間の会談を終えた玉城デニー知事は「これからも対話の場を設けていきたいということについて、真摯(しんし)に受け止めていただいたと思う」と話し、今後に期待を寄せた。辺野古への基地建設計画の断念を求めていくかについては「従来からの考えを踏襲していく」と、変わりはないとの考えを示した。
官房長官との会談のタイミングについて、国交相が代執行をする前に政府が話し合いの場を設けるべきだったとの認識を示したが「こういう形で対話の機会ができたことがきっかけとなって、さまざまな分野で情報の共有と課題解決に向けた協力体制を構築していきたい」と話した。
米軍基地が汚染源とみられる有機フッ素化合物(PFAS)問題について、県は基地内への立ち入り調査を求めている。玉城知事は、特に子育て世代の関心が高いと指摘した。林氏からは「県民の不安を受け止め、政府全体として取り組んでいきたい。立ち入り調査について今後もさまざまな機会を捉えて米側へ働き掛けていきたい」との返答があったという。
林氏の印象として「非常にソフトな方」と評し「これから対話の機会を設けることができれば、沖縄の実情についてもさらに詳しく伝え、問題解決に向けて政府と沖縄でしっかり協力していきたい」と話した。
(沖田有吾)