陸上自衛隊の上野和士陸将補(53)は28日、那覇市に拠点を置く陸自第15旅団長に就いた。同日、那覇駐屯地で開かれた着任行事で上野氏は、任務完遂のため隊員に誇りと共に謙虚な気持ちを持つことなどを求め「相手の人格を尊重し、謙虚さを持って接することでハラスメントのない旅団を育成する」と強調した。
上野氏は記者会見で、うるま市石川で検討されている陸自訓練場の整備計画を巡り、県内で反発が広がっていることについては「防衛省・自衛隊で検討が進められている」として直接の回答は避けた。その上で「私としては地域との連携、地域との和をテーマに、皆さまと連携を図りたい」と語り、地域との関係を重視する姿勢を示した。
慰霊の日に沖縄戦を戦った第32軍の首脳らを弔う黎明(れいめい)之塔に行くかを問われ「確定的に何かをしたいとということはない」と述べた。上野氏は奈良県出身。防衛大卒。沖縄は初勤務となり、前任は陸上幕僚監部の装備計画部長。 (知念征尚)