米軍が23日に嘉手納基地での実施を計画していたパラシュート降下訓練について、第18航空団は24日午前、「悪天候のため中止した」と発表した。降下訓練について「5月に再試行するつもりはない」として、今月は嘉手納基地でのパラシュート訓練はしない考えも示した。訓練の実施にあたっては「厳格な気象規則を設けている」と説明した。
県は中止を要請していたが、要請に応じたことが理由ではなかった。
木原稔防衛相も24日の閣議後会見で記者から問われ「米側からは、気象条件のため中止になった旨の説明を受けている」と答えた。
県は、伊江村の伊江島補助飛行場でパラシュート降下訓練を実施することを定めた1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告に基づき、嘉手納基地で実施しないよう求めている。
玉城デニー知事は24日の記者会見で、訓練移転先となっている伊江島補助飛行場の滑走路の改修計画がいまだ示されておらず「(改修に)相当の期間がかかることも当然考えられる」と強い警戒感を示し、パラシュート訓練を県外・国外で実施するよう改めて訴えた。
(知念征尚、明真南斗)