県は、琉球料理や空手など「沖縄の伝統文化」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産への登録に向けて協議する「県ユネスコ登録推進協議会」(会長・玉城デニー知事)を立ち上げた。
26日、那覇市内で第1回会合が開かれ、首里城正殿が完成する2026年度にユネスコへの申請を目指すことなどを確認した。
協議会は本年度、登録に向けた基本方針を策定し、必要資料の収集と調査を行う。
協議会の委員は16人で、学識経験者らで構成する。登録を目指す「沖縄の伝統文化」の申請候補は、しまくとぅばや三線、空手、伝統工芸、琉球料理など、県文化芸術振興条例で定める項目を主軸に検討する。
委員らからは、これらをまとめて申請、登録を目指す中、それぞれが琉球王朝時代との深いつながりがあり、現代に受け継がれた物語性を前面に打ち出すべきだと提案があった。沖縄戦を経ても県民が守り続けた歴史も、登録に値する重要なPRポイントになり得るとの意見も出た。
無形文化遺産は消滅の危機があり、保護されるべき生活文化などを登録する。県内では10年に組踊、18年に宮古島のパーントゥが登録された。現在、泡盛が日本酒や焼酎などと共に「伝統的酒造り」として提案されている。
(当銘千絵)