外相「政府対応が不信感招いている」 米兵の女性暴行 地元との情報共有のあり方「関係省庁と相談」


外相「政府対応が不信感招いている」 米兵の女性暴行 地元との情報共有のあり方「関係省庁と相談」 記者会見する上川陽子外相=28日
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 【東京】昨年12月と今年5月に発生して米兵が不同意性交などの疑いで起訴されている事件を巡り、上川陽子外相は28日午後の会見で、把握していたにもかかわらず公表や県の通知を控えていたことを念頭に「政府の対応が不信感を招いていることについて重く受け止めている」と述べた。今後の重大事件に関する地元自治体への情報共有のあり方について「被害者のプライバシーや捜査への影響なども踏まえつつ、捜査機関を含む関係省庁と相談していきたい」と語った。

 6月23日の慰霊の日に沖縄全戦没者追悼式に出席した際、事件についてどう考えていたのか問われ「(事件を)すでに承知していて被害に遭った方を思うと心が痛む思いだった」とする一方で「性犯罪で、公になることで被害者の名誉やプライバシーに甚大な影響を与えることがあり得ることを考慮して捜査当局が判断した。その捜査当局の判断を踏まえて外務省の公表を控えていた」と述べた。

 5月に発生して米海兵隊員が逮捕された事件についても「政府として県には伝えていない」と語った。12日に外務省事務次官から米大使館に再発防止を申し入れたという。(明真南斗)