伊江島滑走路補修で資材調達開始 工事開始は未確定 辺野古はサンゴ損傷も工事続行 防衛相会見


伊江島滑走路補修で資材調達開始 工事開始は未確定 辺野古はサンゴ損傷も工事続行 防衛相会見 閣議後会見に臨む木原稔防衛相=9日、防衛省
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 【東京】米軍嘉手納基地で8日に米軍がパラシュート降下訓練を実施したことに関し、木原稔防衛相は9日の閣議後会見で、原則として実施場所とされる伊江島補助飛行場(伊江村)の滑走路補修工事について米軍が資材調達に着手したと明らかにした。工事の開始時期や期間は確定次第、説明するとした。現在は伊江島の滑走路で固定翼機が離着陸できない状態が続いており、8日の嘉手納基地でのパラシュート訓練は「例外に該当し、やむを得ないもの」と容認した。

 1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告では伊江村の伊江島補助飛行場でパラシュート降下訓練を実施することを定めている。だが昨年12月から今年4月まで毎月、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を実施し、県や地元自治体は中止を求めてきた。5月にも計画していたが悪天候を理由に中止していた。今月8日に再び強行した。

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で大浦湾に生息している移植対象の大型サンゴを損傷させたことを巡っては、サンゴ移植を終える前に一部の護岸工事を並行して進めることのリスクを問われ「環境保全に配慮しながら適切に対応していく」と述べるにとどめた。損傷させた問題を受けて方針を変える考えは示さなかった。

(明真南斗)