【名護】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、防衛省は9日、大浦湾側の工事に向けたくい打ち試験を前日に引き続き進めた。午前9時半ごろから作業が始まり、鋼管ぐい1本を新たに海域へと投入する様子などが確認された。一連の試験の準備段階を含め、防衛省が大浦湾側に打ち込んだ鋼管ぐいは4本目。
時折雨が降る中で作業が始まった。午前10時半ごろに新たな鋼管が持ち上がると海に投下され、クレーンで沈められていった。くいを打ち込む際にはエンジン音が周囲に響いていた。大浦湾側のサンゴの移植作業に関係する船舶などがフロート内に多く入り、市民らが周辺海域でカヌーに乗って抗議活動を展開した。
くい打ち試験を巡っては、大浦湾に停泊しているクレーン船がアンカーをつなぐチェーンで移植対象の大型サンゴに傷を付けたことが、9日までに明らかとなっている。
(池田哲平)