prime

空自レーダー受け入れを表明 沖縄・北大東村長 「住民の理解得られた」


空自レーダー受け入れを表明 沖縄・北大東村長 「住民の理解得られた」 防衛省の住民説明会を受けて取材に応じる鬼塚三典村長=17日、北大東村役場
この記事を書いた人 Avatar photo 田中 芳

 北大東村への航空自衛隊移動式警戒管制レーダー配備計画を巡り、鬼塚三典村長が17日午前、村役場で記者団の取材に応じた。

 16日夜に開かれた防衛省の住民説明会で配備反対の意見はおおむねなかったとして「住民の理解が得られた」と述べ、村として計画を受け入れる意向を改めて示した。住民説明会で示されたレーダー基地の周辺の塩害対策や、希少動植物の移動・移植などの対策の実施について「対応は問題ない」との認識を示した。

 自衛隊配備による給水や受電などのライフラインの計画について「夏場は電力の需要が不足状態にある。電力については整備にあたり調整する」と周辺住民に影響がないように配慮すると説明した。補助事業を含めた公共事業の整備について「具体的なビジョンはまだない」とし、今後検討する考えを示した。

 与那国町で自衛隊の部隊・機能が拡大されていることに関連し、北大東村でも配備の追加などがないか問う声があったことから、鬼塚村長は「意見が出たことは重く受け止める」と述べた。「台湾有事」を念頭にした石垣や宮古での市町村による住民避難計画を踏まえ「意見が出た場合は、村議会と調整して必要性を検討していく」と見解を示した。

 今後は住民説明会は開かず、来年度の行政懇談会で配備状況などを住民に説明する。村役場内に意見を受け付ける窓口を設けたいとの意向を示した。 

(田中芳)