【中部】米軍は3日、米軍嘉手納基地でパラシュート降下訓練を強行した。県や周辺自治体が繰り返し中止を求める中、3カ月連続の実施となった。玉城デニー知事は「立て続けに訓練が実施されたことは県民の思いを踏みにじるもので、大変遺憾だ」とのコメントを発表した。周辺自治体からは訓練規模の拡大や、さらなる負担増に懸念の声が上がった。
訓練は午後1時20分から同50分の間に、HC130J特殊救難機から計13人の兵士が降下した。使用された機体は米フロリダ州ハルバート・フィールド空軍基地所属の外来機。
沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協)は「なし崩し的な運用による基地負担の増加を非常に危惧している」とコメントを発表し、訓練を実施しないことを強く求めた。
玉城知事は3日に発表したコメントで、8月の訓練で58人が降下したことについては少人数に当たらないとして「日米合同委員会で確認したとされる例外的要件のどれにも該当しない」と指摘した。
県は、8月と9月の訓練強行や海兵隊の無人機MQ9の一時展開について、4日に伊藤晋哉沖縄防衛局長と宮川学外務省沖縄担当大使を県庁に呼んで抗議する。
(金盛文香、沖田有吾)