陸上自衛隊石垣駐屯地の施設拡大に向け沖縄防衛局が駐屯地西側の用地取得を計画している件で、防衛局は本紙取材に対し、本年度中に7万平方メートル(7ヘクタール)を取得予定だと答えた。
この用地を含め取得した用地は訓練場として使い、銃器を所持した空包使用も想定する。新用地は県立八重山農林高校の演習林と牧場に隣接しているため、防衛局は7月30日に同校、8月13日に県教育委員会を訪ね、訓練内容などについて説明した。
防衛局は訓練場を新隊員、警備、災害対応などの訓練に使用するとしている。演習林・牧場と訓練場の境界に2メートル程の柵を設置するという。
同校の演習林と牧場では年間延べ約150人の生徒が牛の繁殖や樹木の管理などを学んでいる。同校の中村幸弘校長は防衛局側に「生徒の教育に影響のないようにしてほしい」と求めた。騒音が懸念される機体での訓練があるかを尋ねると、防衛局側は「想定していない」と答えたという。米軍使用に関する説明はなかったという。
県教委は生徒の安全確保をするよう求めた。防衛局側は空包使用について「学校や地域住民に事前に説明する」との考えを示したという。
(照屋大哲)