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【1区】新基地大きな争点 赤嶺政賢氏(共産) 候補者インタビュー<衆院選2024沖縄>


【1区】新基地大きな争点 赤嶺政賢氏(共産) 候補者インタビュー<衆院選2024沖縄> 自身の政策を訴える赤嶺政賢氏
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 琉球新報は27日投開票の衆院選に沖縄1区から立候補している無所属元職の下地幹郎氏(63)、自民前職の国場幸之助氏(51)、参政新人の和田知久氏(64)、共産前職の赤嶺政賢氏(76)の4氏にインタビューを実施した。今選挙戦の争点や米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設、沖縄振興計画などの考えについて見解が分かれた。 (’24衆院選取材班)

 ―最大争点は何か。

 「石破茂新政権の賛否を問う選挙だ。2013年、当時自民党幹事長だった石破氏は沖縄の自民党国会議員に『辺野古賛成』を押し付け、公約を裏切らせた。屈服した自民党の国会議員も問われる。『辺野古を造らせない』ことを大きな争点にしていく」

 ―選挙区の課題と解決策は。

 「那覇空港の民間専用化を進めたい。軍事利用が拡大し、日米共同演習の拠点になりつつある。那覇軍港は無条件返還を求める。経済は中小企業支援と最低賃金1500円への引き上げをセットで行う必要性を訴える」

 ―強く訴える政策と政治家としての強みは。

 「国会で8期24年、沖縄の基地問題がいかに不条理かを示してきた。県民が歩んできた歴史を政府に訴え追及する」

 ―岸田内閣と玉城県政への評価、石破内閣の沖縄政策の評価は。

 「岸田内閣はアベノミクスを引き継ぎ、経済を疲弊させた。大失政の責任が問われる。米兵性的暴行事件を隠蔽(いんぺい)するなど日本の平和と安全にとって非常に危険だ。石破首相が主張しているアジア版NATOは米国を中心とする軍事同盟をアジアにつくるというもので、アジアの平和の仕組みを壊す。玉城県政は県民の命と安全を守る平和外交を進めている。沖縄を再び戦場にさせないための必死の努力をしている」

 ―辺野古新基地計画の賛否は。今後も争点となるか。

 「辺野古の新基地建設に至ったのは1995年の米兵による少女暴行事件だ。日米両政府は県民の本気の怒りを受けて普天間基地の移設を言い出したが、人権や尊厳をおかされた上、新基地を造る必要はない。子や孫の時代にまで誇りを持てる選択をする」

 ―沖縄振興には何が必要で、どう取り組むか。

 「基地とリンクした振興策を改めるべきだ。一括交付金は当初より約1千億円減らされた。辺野古の基地建設に賛成すると予算がつくという道には絶対に進みたくない」

 ―南西諸島への軍事強化への評価は。

 「外交を投げ捨ててミサイルを向け合うような軍拡の行き着く先は、軍事紛争だ。平和を守ることはできない」