陸上自衛隊与那国駐屯地での陸自輸送機V22オスプレイ事故を巡り、森下泰臣陸上幕僚長は31日の記者会見で、機体が離陸時にバランスを崩して地面に接触し損傷に至ったことについて「陸上自衛隊として初めての事象」と説明した。米海兵隊に同種の事例を問い合わせたとし「今のところ、そういった情報はないと聞いている」と明らかにした。
陸自によると米側で各種オスプレイの情報をとりまとめている部署にも確認中で、オスプレイ全体として同種の事例があったかどうかは分かっていない。
森下陸幕長は機材の不具合を示す点は現時点で確認されていないと説明した。今後、フライトデータレコーダー(FDR)を詳しく調べるとし「他に環境的な要因か人的な要因かなど、総合して調査を進めていきたい」と述べた。
日米共同統合演習での事故に「与那国島でしっかりと訓練できる機会を与えていただいた中で事故を起こし、大変遺憾だ。ご心配をかけて本当に申し訳ない」と述べ「早急に原因を究明し、地元に丁寧な説明をしながら訓練を再開していきたい」と語った。
飛行再開の時期について「調査委員会の結果を待たずに(再開)はない。原因を究明してしかるべき措置を取って安全を確認して飛行を再開する」と答えた。
(明真南斗)