名護市議会、辺野古断念の意見書を可決


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 【名護】名護市議会(屋比久稔議長)は19日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する候補が当選した知事選や衆院選などの結果を受け止め、移設を断念するよう政府に求めた意見書と決議を賛成多数で可決した。翁長雄志知事に対し、前知事が承認した辺野古埋め立ての根拠の検証を求める意見書は全会一致で可決した。

 移設断念の意見書、決議は知事選、衆院選に加え、1月の市長選などでも移設反対の揺るぎない民意が示されたとして「民意を押しつぶすようでは民主主義国家の根本が問われる」と指摘している。
 市議会はことし3月定例会で、仲井真弘多前知事が辺野古埋め立てを承認した根拠の説明を県に求める意見書を可決している。その後の県から回答を得たが、オスプレイの飛行経路や騒音、環境汚染などの検証や説明が不十分だとして、翁長知事に公有水面埋立法に基づく承認を検証するよう求めた。
 意見書、決議両案は移設に反対する稲嶺進市長を支える与党と、中立会派の公明2議員の賛成多数(賛成15、反対11)で可決した。公明2議員は取材に対し「移設には反対。それ以外は是々非々で臨む」と述べ、辺野古移設問題に関する対応では今後も与党に同調する姿勢を示した。