【西原】豊年祝いとして行われる小波津七年まーる村遊び(同実行委員会主催)が10月1日、小波津集落センター前で披露され、秋の夜風の中、約450人の観客が12演目を堪能した。
小波津に伝わる棒術や獅子舞、琉球舞踊「赤田花風節」などを披露した。教訓歌劇「新垣松三物語」には黒島蓮斗ちゃん(5)が松三の幼少期役で、組踊「父子忠臣」には瀬名波圭佑さん(6)が若按司役で出演し、歌や唱えに会場から盛大な拍手や指笛が響いた。
獅子舞の前を担当した金城司さん(53)は「新調した神獅子の頭は塗り替えだけなので重さは変わらないが、毛はバナナの雄の繊維を使っていて軽くて柔らかく舞いやすかった。獅子の神様が乗り移るのか、日頃は出ない力が出た」と話し、後ろの神谷厚仁さん(52)と共に不思議な力を感じている様子だった。
小波津伝統芸能保存会事務局長の小波津勝弘さん(59)は「地域の守護神、神獅子を72年ぶりに修繕した。棒術の『トゥンファーと棒』と『サイと棒』は、約40年ぶりに復活した」と話した。小波津美和実行委員長は「神獅子の毛の取り付け作業は約80%を願寿(老人)会の皆さんが仕上げ感激、感謝した。本番の獅子舞演舞の時には十七夜月も出て感動した。村遊びを通して伝統行事が継承され区民の絆も深まった」と笑顔だった。
(小波津昭子通信員)