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高校生、自作アプリで課題解決 自主練共有、自習室リスト、部活の会計管理…「思ったより簡単」 沖縄・那覇の予備校


高校生、自作アプリで課題解決 自主練共有、自習室リスト、部活の会計管理…「思ったより簡単」 沖縄・那覇の予備校 身近にある課題解決に向けてアプリ制作に取り組む高校生たち=1月30日、那覇市泉崎
この記事を書いた人 Avatar photo 吉田 健一

 【那覇】那覇市泉崎にある大学受験予備校グレイトヴォヤージュ(大岩光昭代表)に通う高校2年生が、手軽にアプリを制作できるノーコードツール「Glide」(グライド)を使って、身近にある課題解決に取り組んでいる。学校周辺にある自習室や安い自販機のリスト化、高校生でも参加できるボランティアの一覧化など、身近にある悩みや課題をアプリで解決に導く。

 同予備校講師で南風原町議の玉城陽平さん(32)が、推薦や総合型選抜対策の一環としてアプリ開発を企画した。

 生徒は日常的にグライドを使用する玉城さんの指導を受け、タブレット端末やパソコンを使ってアプリ制作に取り組んだ。

 浦添高校の清水丈(じょう)さん、城間和志(かずし)さん、麦島路一郎(ろいちろう)さんの3人は、所属する野球部の部員が自主トレーニングの内容などを共有できるアプリを制作した。「トレーニング内容を共有することで部員同士が競い合い、チームの底上げにつながる」と期待する。制作について「思ったよりも簡単で楽しかった」と語った。

 那覇国際高校の映像研究部で会計係をしている上治(うえじ)花梨さんは、部活の会計管理アプリを制作した。これまで手作業だった帳簿管理を、アプリ使用で時間短縮を図る。顧問にはアプリ活用を打診しており、4月から試験的に使う許可を得た。

 沖縄尚学高校の古謝杜央子(とおこ)さんは沖縄本島内にある「子どもの居場所」をリストアップしたアプリを制作した。同校の別の生徒は学校周辺の自習室やカフェなどを一覧化したアプリを制作した。

 那覇西高校の生徒は学校周辺にある料金の安い自販機を一覧にしたアプリを制作し、糸満、那覇国際高校コンビは高校生でも参加できるボランティアをリストアップしたアプリを作った。

 玉城さんは「身近にある課題を見つけ、テクノロジーを使ってどう解決に導くか。経験することが重要だ」と語った。開発したアプリは中高生による社会課題解決を表彰する「STEAM JAPAN AWARD」に応募しており、結果は3月に出る。

(吉田健一)