楽しい思い出ありがとう 八重山特支校スクールバス 感謝込め新旧引き継ぎ式


楽しい思い出ありがとう 八重山特支校スクールバス 感謝込め新旧引き継ぎ式 旧スクールバス(右)に感謝し、新バスの交通安全を願う八重山特別支援学校の児童・生徒ら=18日、石垣市の東運輸
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 【石垣】「さよならありがとう、これからもよろしくね」。八重山特別支援学校(稲田洋一校長)は18日、石垣市のバス会社、東(あずま)運輸でスクールバス引き継ぎ式を開いた。児童・生徒や教職員が約15年使用した旧バスに感謝し別れを告げ、8日の始業式から使用している新バスの安全を祈願した。新バスのナンバーは「81-09」で、八重山特支の愛称になぞらえ「8(ハチ)10(ト)9(ク)」になった。4代目となる新バスが児童・生徒の移動を支えていく。

 引き継ぎ式で稲田校長らが新バスの車体やタイヤに酒と塩をかけ清めた。高等部2年で、生徒会副会長の生徒(16)が代表あいさつに立ち、感謝の思いを言葉に込めた。「楽しい思い出の中にいつもバスがいます。バスのおかげで楽しい学校生活が送れています。前のバスのことを忘れず、新しいバスともたくさんの思い出を作っていきたいです」。3日かけて考えたあいさつを堂々と読み上げた。

 旧バスは2008年から23年12月の間、登下校や校外学習で使われた。老朽化し、ギアが入らなくなったため使用停止に。走行距離は地球4周分に当たる16万キロに達していた。今年1~3月は民間バスを活用した。

 新バスは全長約11メートル、車幅約2メートル50センチ。車いすを3台乗せることができ、座席数は35席。車体は八特のスクールカラーである緑色のラインが引かれている。児童・生徒18人が描いたアンガマやヤドカリ、水牛、ミルクなどの絵が防水のシールで車体に貼り付けられている。県の予算約2600万円で購入した。運転はこれまで通り東運輸のドライバーが担う。

 八特小学部6年の児童(12)は「緑色が好き。新しいバスは楽しみ」と手話で思いを表現した。

 (照屋大哲)