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新力Baby、圧巻のKO劇で初防衛 開始17秒、1300キロの貴花大獣王を担ぐ 春の全島闘牛 沖縄


新力Baby、圧巻のKO劇で初防衛 開始17秒、1300キロの貴花大獣王を担ぐ 春の全島闘牛 沖縄 全島一王座をかけて注目された、第120回春の全島闘牛大会。貴花大獣王(左)に対する新力Babyの腹取りで勝敗が決した瞬間=12日、うるま市石川多目的ドーム
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 第120回春の全島闘牛大会(一般社団法人沖縄県闘牛組合連合会主催、琉球新報社共催)が12日、うるま市石川多目的ドームで開催された。会場には、観光客や外国人の姿も多く見られ、2階立ち見席も埋め尽くすほどの超満員だった。注目の3大タイトルマッチは、新力Babyが全島一王座を初防衛、中量級優勝旗決定戦では黒獣王が王座に復帰、軽量級優勝旗争奪戦はしんちゃんが初の軽量級全島一に輝いた。

 全島一優勝旗争奪戦は、角合わせと同時に新力Babyが貴花大獣王の顔を跳ね上げ一気にのど元に迫ると、強烈な腹取り速攻がさく裂し1300キロの巨体を担ぎ上げる圧巻のKO劇を見せた。対戦タイムは驚異の17秒という圧勝。新力Babyの黄金時代の幕開けを予感させるような衝撃の防衛戦だった。

 中量級優勝旗決定戦は、13戦全勝という黒獣王の圧倒的存在感に気おされたのか二代目武捷龍が頭を合わせるのを嫌がった。二代目武捷龍も気持ちを奮い立たせて角を交えるも、どうにも戦意が弱く1分30秒で自ら敗走した。黒獣王は自身の連勝記録を14に伸ばし、欠場で失うこととなった中量級全島一のタイトルを再び手中に収めた。

 軽量級優勝旗争奪戦は、友羽総業覇鬼が最初からエンジン全開でしんちゃんを攻め立てていった。しんちゃんは、首を押し曲げられ何度も柵を背に立たされる防戦一方となった。友羽総業覇鬼が有利にみえたが、突如、自ら戦列を離れ、しんちゃんに軍配が上がった。しんちゃんは、2017年の初陣からの長いキャリアの中、19戦目で初のタイトルを獲得した。

【全島一優勝】新力Baby
【中量級優勝】黒獣王
【軽量級優勝】しんちゃん
【ゆかり賞】ドラケン☆キラ桜
【敢闘賞】幸皇
【殊勲賞】伊良皆圧送全進

(平川智之通信員)