来間島でのフォトウエディング、申請代行61件 地域資源の活用と保全で協力 沖縄・宮古島


来間島でのフォトウエディング、申請代行61件 地域資源の活用と保全で協力 沖縄・宮古島 来間島の部落会が植えたヒマワリ。フォトウェディングの撮影場所や観光スポットとなっている=5月30日、宮古島市来間島
この記事を書いた人 Avatar photo 友寄 開

 沖縄リゾートウェディング協会(ORWA)は5月30日、事業者が宮古島市の来間島でフォトウエディングを行う際の撮影申請代行の実績の報告会を、来間島離島振興総合センターで開いた。

 2023年11月ごろから運用を始めており、23年11月~24年3月に61件の申請があり、得られた29万6千円のうち17万6千円が部落会に支払われた。部落会は駐車場の草刈りなどに活用するという。事業者と地域住民が島の活用と保全に向けて協力することの重要性を共有した。

 実績報告をした上地明彦事務局長によると、ORWAが撮影申請代行をしているのは、恩納村に次いで来間島が2カ所目。通常、フォトウエディングを行う際には、行政に撮影を申請する必要があるが、場所によって申請先が市町村や県に分かれるなど複雑になっている。事業者や行政への周知が行き届いていないため、無申請で撮影が行われる事例も多いという。

 申請の手続きを代行することで撮影場所のルールを明確化でき、地域にも代行費用の一部が還元されることから、観光資源の活用と保全の両立が期待できる。地域の拝所や行事を妨げるような利用を防ぎ、事業者と地域との共存を図る。

 報告会では、事業者の利用状況などを紹介した。現在、35事業者が登録しており、28社が利用している。6カ所の撮影スポットは23年10月から24年5月までに186回の使用があった。23年11月から24年3月の61回の使用で得られた代行費用のうち17万6千円は部落会に支払われ、ORWAは12万円を得た。

 部落会を代表して参加した山名奈美さんはサトウキビやカボチャの収穫を終えた畑にひまわりを植え、撮影場所や観光スポットを作る取り組みをしているとして「来間島と歩んでいける事業者に対しては、住民も協力していくということも総会で確認している」と話し、活用と保全の両立への協力を求めた。 

(友寄開)