宜野湾市の米軍普天間飛行場に近い泉に看板が立っている。「この湧き水は飲めません」。よく見ると、看板の上にはリュウキュウツミが2羽。環境省レッドデータブックの絶滅危惧Ⅱ類とされる小型のタカだ。観察を続ける飯沼慶一学習院大教授が気づき、撮影した。
2羽とも5月に巣立ったばかり。セミを捕まえ、狩りの練習に励みつつ泉の水を飲んだり水浴びしたりの毎日だ。
ただし、この泉では発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が検出されている。きれいな水を返せ。そう言って座り込みの抗議中に見えなくもない。
(宮沢之祐)