“氷上の格闘技”と呼ばれるアイスホッケーの第11回日本学生女子大会が15~19日、南風原町のエナジックスポーツワールドサザンヒルアイスアリーナで行われる。大学女子としては国内最大の大会で、県内での開催は初めて。地元から、2年連続3位の琉球大学女子アイスホッケー部が出場し、初優勝に挑む。
激しいコンタクトもあり、迫力とスピード感が魅力のアイスホッケー。多くのチームは攻撃を重視する傾向だが、琉大のスタイルは先輩から引き継いできた高い守備力を生かした「堅守速攻」。2019年には同大会で県勢初の4強入りを果たし、21、22年は3位と結果を残してきた。現在、16人いる選手はほとんどが大学から競技を始めた。今大会では8人ほどが実際にプレーする。
チームの中心を担うのが経験者の千葉律主将(4年)と栄野比宙花副主将(4年)だ。共にDFとして守りの要であると同時に、攻撃の起点にもなる。アイスホッケーは体力の消耗が著しく、試合中の交代は何度でも可能で40秒~1分で交代することが多いが、2人はほとんどの時間を出続ける。代わりにFWの選手が入れ替わりながら得点の機会をうかがう。
攻撃の鍵になるのは大学から競技を始めた仲宗根茉帆(2年)。スピードを生かし、相手守備を振り切り得点するだけでなく、守備でも相手の攻撃の芽を摘む。琉大男子チームやそのOBらと共に練習を行い、女子ではなかなか出せないスピードや当たりの強さで競技力を磨いてきた。
優勝を目指す琉大の前には、7大会連続優勝の日本体育大、2年連続準優勝の東京女子体育大が立ちふさがる。指導する新里大監督は「格上だが、ロースコアゲームに持ち込んでチャンスをものにしたい」と自慢の守備からの試合展開を展望する。
小学2年生からサザンヒルで競技を続ける千葉主将は「多くの人も応援に来てくれるので、地元で優勝したい」と南の島からのジャイアントキリングを狙う。
(屋嘉部長将)