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「逃げ切ってやろう」闘争心に火 久貝、自転車8キロスクラッチV <秋季県民体育大会> 沖縄


「逃げ切ってやろう」闘争心に火 久貝、自転車8キロスクラッチV <秋季県民体育大会> 沖縄 8キロスクラッチをトップで独走する久貝一心(うるま市・北中城高)=25日、沖縄市の県総合運動公園自転車競技場(名波一樹撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 第75回県民体育大会秋季大会が25日、宮古島市と石垣市を主会場に各競技が行われた。宮古島市陸上競技場で開かれた陸上では男子30代走り高跳びで上原晋之助(宮古島市)が2メートル03を成功させて、30代の県記録と大会記録を更新し、優勝した。男子円盤投げでは藤原孝史朗(沖縄市)が52メートル21、男子1500メートルでは外間勇太(浦添市)が3分55秒60、男子110メートル障害で新崎宇宙(南城市)が14秒64を出してそれぞれ大会新記録を樹立して頂点に立った。非採点競技のトランポリン男子は東正悟(スポーツクラブKENKEN)が84・685点、同女子は又吉夢奈(ケンケン体操クラブ)は83・530点でそれぞれ頂点に立った。自転車競技の8キロスクラッチで久貝一心(北中城高1年・うるま市)が1位、チームスプリントは那覇市(伊藤疾風・井上幸洋・中鶴友樹)が頂点に立った。


 競技場を24周して1着を争う8キロスクラッチ。残り6周となって久貝一心(うるま市・北中城高)は「ここでいかないと」と、約10人の先頭集団から1人抜け出た。ぐんぐん速度を上げ、最後の1周へ突入。ラストスパートをかける後続からそのまま逃げ切り、1位の座をつかんだ。

 九州高校新人大会でケイリンとスプリントの2冠を達成していたが「長距離は得意ではない」。序盤から先頭が激しく入れ替わる中、粘り強く先頭集団の中を走り続けた。結果を気にせず「楽しんでやろう」とレースに臨んでいたが、勝負の中で「逃げ切ってやろう」と闘争心に火がついた。

 トップに出てからは、2位以下との距離を保ったままゴールラインを駆け抜け、ガッツポーズを決めた。「いつもはいかないところでスパートをかけたけど、周りの状況を見て判断したことが良かった」と勝因を振り返った。

 3月には全国高校選抜に出場する。「九州で得た先行逃げ切りと、ここで自信を得た持久力を組み合わせて勝利をつかむ」と全国へ向けて手応えを示した。

 (名波一樹)