宮國凌空(愛知・東邦高)は最速149キロの直球を武器とする豪腕投手だ。
宜野湾中2年の頃、宜野湾ポニーズで全国大会優勝を3度経験し「高いレベルで野球がしたい」と沖縄から離れ、3年間部活に打ち込んできた。直球の速度が11キロ伸びるなどめきめきと成長し、2023年春の選抜大会では先発投手として2試合に登板した。
指名を受けたことについて、「マウンドでの度胸を評価してもらえたと思う」と言う。ピンチの時こそ試合を楽しめるハートの強さがある。カーブやスライダー、フォークなど多彩な変化球を持ち合わせるが、「打たれない自信がある」直球でねじ伏せる投球が得意だ。
プロ入りし、当面の目標は早く1軍に上がれるように「ちゃんと結果を残す」こと。「沖縄と言ったら宮國」と認識してもらえる選手になるため、一層の精進を重ねるつもりだ。育成からどこまで上り詰めることができるか。野球人生はここからが本番だ。
(砂川博範)
みやぐに・りく 2005年8月7日生まれ、宜野湾市出身。176センチ、78キロ、右投げ右打ち。宜野湾小(宜野湾ベースボールキッズ)―宜野湾中(宜野湾ポニーズ)―愛知・東邦高。
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昨年10月のプロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)で県出身3人、県系1人が選出された。仲田侑仁(沖縄尚学高)が広島、ワォーターズ璃海(ウェルネス沖縄高)が楽天からそれぞれ4位指名を受けた。愛知・東邦高の宮國凌空(宜野湾中出)はオリックスから育成3位で指名された。父親が那覇市出身の古謝樹(桐蔭横浜大)は楽天が1位で射止めた。己の可能性を信じ、それぞれがプロの世界へと足を踏み入れる。夢への挑戦が今始まる。