南海磯釣倶楽部の比嘉良信さんはチヌ歴35年のベテラン。これまでミナミクロダイの47.5センチ、チンシラーの49センチを釣った実績がある。17日も大型チヌを狙い、塩屋のポイントで竿(さお)を出した。
釣りを開始して間もなく45センチのチンが釣れた。幸先の良いスタートだったが、その後はヤマトビーが13匹も連発したので、そろそろ止めようかと思っていたところ、ヤマトビーのアタリがピタッと止まった。何か大物が来ていると思い、集中していると午後8時20分に、電気ウキがスッっと右方向に引き込まれた。付け餌は生エビなので、ゆっくり飲み込むのを待ってから、魚を驚かせないようにソフトに合わせた。
掛かった魚は沖に向かってすごい勢いで泳ぎ出し、強めにドラグをセットしていたリールから道糸を30メートルほども引き出した。大型のチヌにも対応できるように、竿はチヌ竿1.5号、ハリス2.25号を使用していたが、あまりの引きの強さにカーエーの45センチクラスかと思いながら必死のやり取り。6分ほどで足元まで寄せることができた。今まで見たことのない大きなミナミクロダイ。大物に比嘉さんも身震いがした。翌日釣具店で検量すると、53.5センチ・2.58キロの大物で、現在県記録を申請中。
(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)