軟式野球の第14回KBC学園杯争奪・第27回県中学校新人大会は28日、南城市営新開球場で決勝までを行い、美東が6―3で東風平に逆転勝ちして初優勝を飾った。
美東は第15回全日本少年春季大会(3月23~28日、静岡県)に出場するため、準優勝の東風平が第21回九州選抜大会(3月23~24日、佐賀県)へ派遣されることが決まった。
美東が最終回で試合をひっくり返した。1点を追いかける最終の七回。四球や安打で1死満塁とし、打席にはこの試合無安打の比嘉佑翔が入った。主砲の城間志が申告敬遠された直後で重圧を感じるかと思いきや、逆に気持ちが高ぶったという。「絶対に打って試合を決める」と心に誓った。
狙い球を絞らず、甘く入ってきた球を打つと決めていた。5球目、外角の直球が真ん中よりに入ってくるのを見逃さなかった。しっかりと捉えると、打球は右前へ。2人が生還し、チームは逆転に成功した。
美東は初回に2点を先制するも、その裏に3点を奪われた。二回以降は両チームが追加点のないまま試合が進んだ。鳥居慶太郎監督は「打てなくてもゼロで乗り切れば、いつかチャンスがやってくる」と選手を鼓舞し続けた。
七回に逆転の適時打を放った比嘉は、塁上から「よっしゃ」と拳を突き上げ、喜びを爆発させた。美東はその裏を松本喜男と継投の城間が無失点で抑え、大会初優勝を果たした。最終盤で白星をつかんだ勢いをそのままに、3月の全国大会でも全員野球で大暴れするつもりだ。
(砂川博範)