沖縄県国頭村と日本テーザー協会(宮下知之会長)は12日までに、二人乗りの小型ヨット「テーザー」の世界選手権を国頭村のオクマプライベートビーチ&リゾートで開催すると発表した。大会日程は2026年6月5~12日で、25年6月にはプレ大会を開く。県内での開催は初めて。
テーザーは客室のないヨットの一種。60キロ台の軽量の船体やシンプルな艤装(ぎそう)が特徴で、約1・5キロ間隔で正三角形に設置されたブイを周回し、順位を競う。大会は約2年に1回、欧州、北米、オーストラリア、日本の持ち回りで開催される。直近の大会は今月2日から9日にかけてオーストラリアのメルボルンで開かれ、100艇以上が参加した。日本では1992年に神奈川県で初めて開催された。
宮下会長によると、沖縄の海岸は外礁(リーフ)の存在で、砂浜からヨットを出すことが難しい。一方で国頭村は外礁がないためヨットを出しやすく、日本テーザー協会が村に開催を提案した。宮下会長は「沖縄でたくさんのヨットを集め、いいレースをしたい」と意気込んだ。
村によると、欧米から国頭村を訪れる観光客は現在少ない。知花靖村長は「国頭村は山だけでなく海もある。世界から訪れる多くの人に世界自然遺産に登録された自然を見てほしい。世界へのPRにもつながる」と期待した。メルボルン大会を視察した宮城明正副村長は「大会は1週間に及ぶので長期滞在型観光につながる。沖縄の海はオーストラリアよりきれいだ」と語った。
(武井悠)