屋嘉部 長将 昨年に続き、1軍キャンプでスタートした横浜DeNAベイスターズの宮城滝太（23）＝嘉手納中―滋賀学園高出。「チームが掲げる優勝を目指し、その一員に加わりたい。個人としてはリリーフ40登板を目指したい」と意気込む。
2022年途中に支配下登録され、23年は初の1軍キャンプ入りを果たした。開幕からの1軍帯同を目指したが、オープン戦で結果が残せず、2軍スタートとなった。その後ファームで安定した成績を残し、8月に1軍初昇格を果たした。リリーフとして11試合に登板し、3ホールド、防御率3・86。奪三振は投球回に迫る16個と高い能力を見せた。
初の1軍を経験した昨季を「登録までは悔しかったが、一度上がってからは、最後まで帯同できたのはいい経験だった」と振り返る。
自身の強みという高い奪三振率は、投球スタイルを変えてものにした。入団当初は先発を任され、マックス154キロの直球にカーブ、スライダー、カットボール、シュート、フォークなど多彩に変化球を投げ分けていた。21年に右肘のクリーニング手術を受けてからは中継ぎ登板が増えた。昨季、1軍での登板は直球と鋭く落ちるフォーク、縦に大きく割れるカーブで組み立てた。
「球種を絞ったことで変にいろんなことを考えず、シンプルに勝負することで、気持ち的にもすごく楽になった。投球も良くなった」と手応えを感じている。
オフはウエートトレーニングを中心に行い、「パワーアップすること」に注力した。メキシコでのウインターリーグにも参加。思うような成績は残せなかったが、「ミスをしても切り替えて同じミスをしないようにしたらいい。一喜一憂しないのが大事と思わせられた」とメンタル面での収穫を口にする。
1年前は「右も左もわからなかった」という1軍キャンプも、流れを理解し、体を動かせている。「キャンプをけがなく、しっかり終えて、開幕時にベストコンディションにできるようにしたい」。チームを支えるリリーバーになるべく成長し続けるつもりだ。
（屋嘉部長将）
