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嘉弥真(ヤクルト)50試合目標 新天地での活躍を約束<プロ野球キャンプ>


嘉弥真(ヤクルト)50試合目標 新天地での活躍を約束<プロ野球キャンプ> リラックスした表情でキャッチボールを行う嘉弥真新也投手=2日、ANA BALL PARK浦添(喜瀬守昭撮影)
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 嘉弥真新也(34)=八重山農林高出=が県内で今季を始動させた。昨年、12年間在籍したソフトバンクから戦力外通告を受けた後、ヤクルト移籍が決まった。これまでのキャンプインは宮崎で迎えていたが、今年は地元沖縄からスタート。緊張する様子もなく「わくわくしている」と慣れ親しんだ場所で新たな一歩を踏み出す。

 最速149キロの左腕。ソフトバンクでは主に左打者を抑える救援を任されてきた。2017年から6年連続で50試合以上に登板し、22年は56試合で自己最多の28ホールド、防御率0.99の活躍を見せた。だが、昨季は23試合を投げ1勝7ホールド、防御率5.25と調子を上げられず、苦しい1年を送った。「なかなか思うような結果が出なかった。いろいろ迷っていた部分があった」

 クライマックスシリーズでも登板したが、戦力外となり「悔しい気持ちが一番強い。まだまだやれると感じていたから」と強調する。現役続行への思いは強く「最初に声を掛けてくれた球団に絶対行こうと思っていた」とヤクルト入りを決意。「恩返しをしたい。体が元気なうちは投げ続けたい」と全力を注ぐ覚悟だ。

 パ・リーグからセ・リーグへの移籍は特に不安を感じていないという。「左打者を抑えるのが自分の仕事だ」と期待される役割を自覚している。セ・リーグには左の好打者が多いと感じており、他の選手やスタッフ陣とも話し合いを重ね、少しずつ慣れていく予定だ。

 キャンプ初日の1日は終始和やかなムードで、新たな仲間とキャッチボールやランニングで汗を流した。ブルペンにも入り、投球フォームを確認しながら約20球を投げ込んだ。

 今季の目標は年間50試合に出場すること。プロ入り13年目を迎え、ベテランの域に差し掛かるが「まだまだ投げられる。衰えているとは全然思っていない」と気持ちは若い。キャンプ期間で強みである直球にさらなる磨きを掛け「リーグ優勝、日本一を目指して頑張る」と新天地での活躍を約束した。

 (砂川博範)