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山川(ソフトバンク)打力で貢献へ プロ11年目の再出発 <プロ野球キャンプ>


山川(ソフトバンク)打力で貢献へ プロ11年目の再出発 <プロ野球キャンプ> ロングティーで打撃力に磨きをかけるソフトバンクの山川穂高=6日、宮崎市生目の杜運動公園(名波一樹撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 埼玉西武ライオンズから福岡ソフトバンクホークスへ移籍した山川穂高(32)=中部商―富士大出。プロ11年目での再出発に「一日一日丁寧にやっていくことが最大の目標」と語り、堅実に開幕へ準備を進めている。

 新天地で迎えた春季キャンプでも力強いスイングで観客を盛り上げる。2日の屋外ロングティー打撃は、108スイングで75本の柵越えを見せた。キャンプ第2クール初日の6日も打撃練習中に客席から拍手が送られ、サイン会やファンとの記念撮影も行った。春季キャンプでのテーマは「体を仕上げ、新シーズンに向けベストな準備をする」ことだという。

 新チームでの始動に「なじむにはまだまだ。練習メニューも次の動きも、皆の動きを見ながらだ。自分のペースで、とはいかないがその中でも体を作れている」と、手探りの中でも手応えを感じている。

 新シーズンに向けて具体的な数値目標は掲げていない。「数字を言うと最初から最後まで(数字に)とらわれてしまう。まずは試合に出られる準備をする。出場したら必死で頑張って、来た球を打つ」と熱意を示す。「常に精いっぱいベストを尽くし、(シーズンが)終わったときにホームランや打点を稼げればよい。自分が今できることを」と、打力での貢献を誓う。

 2022年は448打数119安打、41本塁打、90打点をマークし3度目の本塁打王と初の打点王を獲得、23年3月のワールド・ベースボール・クラシック優勝メンバーとなった。しかし、23年シーズンは自身の不祥事で出場17試合、打率2割5分4厘、本塁打0、打点5に終わった。その後国内フリーエージェント(FA)権を行使し、ソフトバンクに移籍した。一度は崩れたヒーロー像。県民やファンへは「また憧れてもらえるよう、よい姿を見せられるように頑張りたい」と語り、新たな決意とともに一歩を踏み出す。

 (名波一樹)