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比嘉(オリックス)闘志燃やす41歳 県内登板へ飛躍誓う<プロ野球キャンプ>


比嘉(オリックス)闘志燃やす41歳 県内登板へ飛躍誓う<プロ野球キャンプ> ブルペンで気迫のこもった投球練習を行うオリックスの比嘉幹貴=8日、宮崎市のSOKKENスタジアム(名波一樹撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 今季でプロ15年目。リーグ4連覇を狙うオリックス・バファローズの比嘉幹貴(41)(コザ高―国際武道大出)が静かに燃えている。「最近は30試合ばかりだった。今季は40、50試合くらいは投げたい」とチームを支えてきたベテラン右腕は戦いの場への熱意をたぎらせた。

 第2クール3日目となる8日は、キャンプ2回目となるブルペン入りだった。前回より球数を増やし、開幕へ向けて出力を上げた。「球速アップも理想だが、ちゃんとアウトを取ってチームに貢献したい。そのために1年間投げられる体をつくりたい」と身体を整えている。

 昨季は31試合の登板で2勝0敗6ホールド、防御率2・25と奮闘し、マウンドで持ち味を発揮した。4月の埼玉西武ライオンズ戦で五回から登板、反撃ムードを断ち切る好投で初勝利を飾った。降格もあったが、阪神タイガースとのSMBC日本シリーズでは2試合で腕を振った。「(3連覇という)チームの目標であるリーグ優勝は達成できたが、個人的にはもっとできた。反省の多い1年だった」と振り返る。

 オリックス最年長、リーグ最下位も頂点も、そして日本一も経験した頼れる存在だ。「引っ張るぞというより、チームの雰囲気や状態をよくできる先輩に。とっつきにくい先輩にはなりたくないな」と優しく柔らかな表情で語る。

 しかしその瞳の奥では闘志が燃えている。最多の登板は2014年の62試合だ。「もっと投げたい。50試合くらい出れば、今年やり切ったなあという気持ち。もう一度そういう気持ちを目指したい」

 5月14、15日には沖縄セルラースタジアム那覇で8年ぶりとなる公式戦が待っている。「年末年始に帰省した時、いろいろな人に楽しみだと言われた。前回は、1軍だったが投げられなかった。今年は投げたい」と里帰りでの1軍熱投を目指し、さらなる飛躍を誓う。

 (名波一樹)