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宮城(オリックス)新エース期待 4連覇へ、直球に磨き<プロ野球キャンプ>


宮城(オリックス)新エース期待 4連覇へ、直球に磨き<プロ野球キャンプ> ブルペンで腕を振るオリックスの宮城大弥=8日、宮崎市のSOKKENスタジアム(名波一樹撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 オリックス・バファローズの宮城大弥(22)=興南高出=は、新たなシーズンを前に「1年間投げきることがチームにとってもベスト。それくらいしかできないので頑張りたい」と語る。絶対的エースだった山本由伸が大リーグのドジャースに移籍し、エース候補として期待がかかる中でも、足元を見つめながらチームに貢献するつもりだ。

 春季キャンプ第2クール3日目の8日、初めて捕手を座らせてブルペンで投球練習に臨んだ。バランスを意識しながら、8~9割の力で37球を投げ込む。リリースの位置、直球や変化球の感触を確かめた。「そこまでぶれてはいない。まだまだな部分も感じるが、意外とできている部分もある」とうなずく。

 昨季は22試合に登板し、防御率は2・27。10勝4敗で3年連続で2桁勝利を挙げた。昨年3月にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の舞台に立った。1次ラウンドのチェコ戦で救援として登板、世界一にも貢献した。阪神と日本一を争った日本シリーズでは粘投するも日本一を逃し唇をかんだ。「試合や練習に入る前の準備の大切さを学んだ」と振り返る。

 「チームのために1年間、ローテーションとしてけがなく投げきりたい」と目標を語る。こだわりたい球種は直球だ。「どの投手も持っている球種だ。球速などの数字だけでは測れない、打者に対してキレのあるボールを目指す」と磨きをかける。

 今年でプロ5年目。高卒3年目で日本一、4年目で世界一を経験した。3月の欧州代表との強化試合にも日本代表として選出された。沖縄の子どもたちへ向けて「野球をとことん好きになってほしい。僕はもう伝える立場になった。楽しみながら野球を続けて、また下の世代につなげてほしい」と願いを込めた。

 5月にはチーム8年ぶりとなる沖縄セルラースタジアム那覇での公式戦が待っている。「ローテーションに入れたら、全力で勝ちに行きたい」と故郷での勝利を誓った。

 (名波一樹)