有料

「怒鳴る指導」を許容する親31%、全国平均上回る “スポハラ”保護者の3割が見聞き 沖縄県スポーツ協会が初の意識調査


「怒鳴る指導」を許容する親31%、全国平均上回る “スポハラ”保護者の3割が見聞き 沖縄県スポーツ協会が初の意識調査 イメージ画像
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 沖縄県スポーツ協会は21日、スポーツハラスメント(スポハラ)に関する初の意識調査の内容を公表した。「子どもが所属するチームでスポハラと思われる不適切な行為はあったか」との問いに「実際に見た」が16%、「行為があったと子どもから聞いた」が10・7%、「行為があったと別の保護者から聞いた」が4%で、約3割の保護者がハラスメント行為を見聞きしていた。

 「スポハラが生じる要因(複数回答可)」について、「チームが勝利至上主義を容認している」(69%)、「指導者と選手間で強い主従関係がある」(52%)、「コーチが新しい指導法を学んでいない」(47%)などが挙がった。「スポハラと考える行為」は「暴力」「無視・仲間はずれ」「差別的言動」「暴言」などがあった。

 「怒る(怒鳴る)指導をどう思うか」について、保護者の認識を問う質問では「競技力が向上するならあってもよい」が31・8%を占めた。県スポーツ協会の担当者は「全国では1割程度だが、沖縄では約3割いて異なる部分」と述べた。「子どもたちのスポーツ活動であってはならない」は36・7%、「いかなる理由があってもやってはならない」は31・5%だった。

 アンケートの概要版とデータ版を県スポーツ協会ホームページで公表している。

 アンケートは昨年11月17日~12月22日、県内でスポーツ活動に参加する小中高校生の保護者を対象にインターネットで回答する形式で実施し、1284件の回答を得た。同協会は今後、71の加盟団体、県や市町村と連係しながら、アンケート内容を基にスポハラ対策や予防について何ができるか具体策を探っていく方針という。

(大城三太)