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久貝(北中城)1キロTT県高新 動き見直し回転力アップ 先行競技・自転車 <沖縄県高校総体2024>


久貝(北中城)1キロTT県高新 動き見直し回転力アップ 先行競技・自転車 <沖縄県高校総体2024> 1キロタイムトライアル決勝 県高校新記録となる1分8秒128のタイムで優勝した北中城の久貝一心=18日、沖縄市の県総合運動公園自転車競技場(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 県高校総合体育大会(県高校体育連盟、県教育委員会主催)が18日、先行競技の自転車、カヌー、ボクシングを皮切りに始まった。九州各県で開催する全国総体「北部九州総体」(7月21日~8月20日)の出場を懸け、高校生が熱い戦いを繰り広げる。

 自転車の第1日は沖縄市の県総合運動公園自転車競技場で行われ、1キロタイムトライアル決勝は久貝一心(北中城)が1分8秒128で県高校新記録を樹立した。カヌーは糸満市の報得川で行われ、男子カヤックシングル500メートルと200メートルで宮城壱清(沖縄水産)、同カナディアンシングル500メートルと200メートルで當山魁来(同)がそれぞれ2冠を達成した。ボクシングは宮古総合実業高校武道館で行われ、ライトフライ級で親川仁(沖縄水産)、バンタム級で伊波誠旺(同)らが準決勝に進出した。


 久貝一心(北中城2年)が1キロタイムトライアルで県高校記録を塗り替えた。目標だった1分10秒から約2秒縮める1分8秒128でフィニッシュ。記録更新を伝えられると「まじか、やったぁ」と驚きつつも笑みをこぼした。

 この日三つ目の種目。疲労で開始時には集中力も切れかけていた。新記録を出せる自信はなかったが、それでも、「一緒に走る相手に負けないよう全力を出す」と心は燃えていた。

 1周目から最高速度に乗せてトラックを駆け抜けた。2周目からは風を読み、同時に走る選手より先に行くことを意識した。3周目も勢いを保ち、記録を更新。いつもより重いギアと低姿勢を維持できるハンドルへ変えたことも奏功した。

 3月の全国選抜以来、基礎を徹底してきたが、県総体を前にねんざした。思いも寄らぬけがだったが、これを機に普段の歩き方やペダルの踏み方、筋肉の使い方などを見直した。けがは完全に癒えていないが、この日はスプリントの予選でも大会新をたたき出した。回転力向上を実感している。

 1キロタイムトライアルはさらに目標を高く設定している。「今後は1分6秒を切り、さらに丁寧なフォームを追求したい」と成長を誓った。

 (名波一樹)

北中城A、TS大会新

 北中城Aの小田桐侃汰(3年)、久貝一心(2年)、仲眞良河(3年)の3人は大会新で駆け抜けたが、「県新記録を狙っていたので悔しい」と納得いかない様子だった。

チームスプリント決勝 1分6秒287の大会新記録で制した北中城Aの(手前から)小田桐侃汰、久貝一心、仲眞良河
チームスプリント決勝 1分6秒287の大会新記録で制した北中城Aの(手前から)小田桐侃汰、久貝一心、仲眞良河

 3人1組で競技場を3周するタイムを競い、周回ごとに1人ずつ抜ける団体戦。最初は1走の小田桐が先頭でチームを引っ張った。3人が距離を空けずに走るのが理想だが、2走の久貝との間が開いてしまった。チーム内で連携できず速度調整がうまくいかなかった。それでも2周目で久貝を先頭にトップスピードへ。最後は3走の仲眞が勢いのままに走りきった。

 3人は「九州では県記録を更新して勝ちたい」と声をそろえた。

 (名波一樹)

北中城Aの(左から)仲眞良河、久貝一心、小田桐侃汰

狙い通りの走り

 スクラッチで1位になった国吉朔望(向陽3年)の話 調子も良く、狙い通りの走りで2周目から速度を上げて1位になった。ついてきたら離そうと思っていたが、そのまま周回差で勝つことができた。19日のロードレースも最初から勝負をしかけて勝ちたい。