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喜久里(那覇国際)三段跳び県高新V 走り幅と合わせ2冠 3連覇の風格見せつける <2024県高校総体>先行競技


喜久里(那覇国際)三段跳び県高新V 走り幅と合わせ2冠 3連覇の風格見せつける <2024県高校総体>先行競技
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 県高校総合体育大会(県高校体育連盟、県教育委員会主催)は25日、各地で先行競技の卓球、バドミントン、柔道、空手道、陸上、テニスが行われた。陸上は女子三段跳びで、喜久里彩吹(那覇国際)が12メートル35で県高校記録と大会記録を更新し、24日の走り幅跳びと合わせて2冠に輝いた。男子400メートル障害では戸谷浩徳(コザ)が53秒57で大会記録を塗り替え、優勝した。空手道は男子個人形でコリンズ・ジョーダン琉太(前原)、同女子で具志堅あい(浦添)が頂点に立った。団体形は昨年に続き男子は前原、女子は浦添が制した。柔道団体戦は沖縄尚学が男女とも制し、男子は17連覇、女子は18連覇を達成した。


 3連覇の風格を見せつけた。三段跳び最終6度目の試技。喜久里彩吹(那覇国際3年)は入念にフォームを確認した後、観客に手拍子を求めて助走へ入った。力強くも軽やかな助走とステップで滞空し、22年に自身が樹立した県高校記録を33センチ更新する大ジャンプ。1、5、6本目と、3度も記録を塗り替えた。「昨日は(走り幅跳び)で記録を出せず悔しかった。ホッとした」と安堵(あんど)の顔を浮かべた。

6度目の跳躍で12メートル35を記録し、自身の県高校記録を更新する那覇国際の喜久里彩吹=25日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(小川昌宏撮影)
6度目の跳躍で12メートル35を記録し、自身の県高校記録を更新する那覇国際の喜久里彩吹=25日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(小川昌宏撮影)

 24日の走り幅跳びでは、踏切を越えてファウルに。そこから調子を崩し、優勝こそしたものの記録は更新できなかった。25日の三段跳びは、中間ポイントの位置を手前に近づけ、踏み切りまでの6歩を30センチ伸ばした。

 修正が奏功し、1度目から記録を更新して会場を沸かせた。2度目は11メートル台、3、4度目はファウルになったが、イメージはつかめていた。

 最終6度目、助走のフォーム、テンポアップした駆け上がり、そして「思い切り跳ぼうという気持ち」がそろった。全ての歯車がかみ合い、自身の記録を跳び越した。

 友睦物流の後間英生監督の下、鍛錬を重ねてきた。器具や自重を使って筋力を強化し、助走や踏み切りなど技術面も成長した喜久里に、後間監督は「ダイナミックな助走だった」と目を細めた。

 前日の走り幅跳びと合わせて3年連続の2冠達成。全国を見据え「まずは南九州でも2冠を取りたい」と声を弾ませた。

 (名波一樹)