県高校総合体育大会は27日、先行開催の5競技が各地で行われた。卓球は男子シングルスで浜川泰地(首里)が初優勝、同女子は上原南羽(糸満)が2連覇を果たした。
大接戦を制し、人一倍響く雄たけびを上げた浜川泰地(首里2年)。同学年の優勝をよそ目に2位や3位に甘んじる大会が多く、シングル優勝は高校で初めて。「めっちゃうれしい」と初々しい表情を見せた。
1位決定戦の序盤、相手の横回転のショートサーブが襲いかかった。返球では技を繰り出せず、チャンスボールを与えてしまい、第1ゲームを落とした。
第2、3ゲームは長いラリーからバックハンドの攻撃的なチキータを繰り出す作戦が功を奏し連取した。流れに乗ったかと思えば、第4ゲームは再び相手のサーブに苦戦した。これまでになかった、上回転のショートサーブと下回転のロングサーブを返球できず、2―11と大差で奪取された。
ただ、浜川は冷静だった。「次のゲームに集中することしか考えていなかった」。運命の第5ゲームは下回転のサーブから前回転のドライブをかけた返球練習が功を奏した。得意のラリーに持ち込んだあと、要所でバックハンドのスマッシュをたたき込んだ。
「持ち味のラリーから攻撃への運びがうまくいき、得点につながった」と評価した。
(渡真利優人)
上原、攻めの姿勢で連覇
上原南羽(なのは)(糸満2年)は華麗なスマッシュで最後の得点を決め、女子シングルス2連覇を達成した。
1位決定戦の第1ゲームは、相手のたくみなループドライブがさく裂し、カウンターできなかった。このゲームを落とし、「ラリーできればいいと弱気になっていた」と気合を入れ直した。
第2ゲーム以降は、横回転のサーブやラケットのラバーを使い分ける絶妙なプレーで流れを引き寄せた。チャンスの場面ではミドルにスマッシュを打ち込み、相手の体勢を崩しにかかる。「相手は安定したプレーで有名。果敢に攻めた結果が表れた」と、満足いくゲーム展開だった。
「今度はカウンターとブロックで自分から果敢に攻めていく」と、九州と全国に向けて攻めの姿勢を誓った。
(渡真利優人)